Recursos de colección

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers (135.521 recursos)

HUSCAP (Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers) contains peer-reviewed journal articles, proceedings, educational resources and any kind of scholarly works of Hokkaido University.

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Mostrando recursos 1 - 14 de 14

  1. ラット脳カルシウムATPase活性の静脈麻酔薬による抑制

    田仲, 宏光; 出山, 義昭; 吉村, 善隆; 鈴木, 邦明; 福島, 和昭
    全身麻酔薬の作用を受ける機能性タンパク質としてGABA受容体,アセチルコリン受容体などの報告があるが,これらに対する作用のみで全身麻酔作用のすべてを説明することはできないと考えられている.本研究はラット脳に存在するカルシウム(Ca)で活性化されるATPaseが,静脈麻酔薬の直接の作用点となり得るかを検討することを目的に行なった.ラット脳のホモジェネートから調整した膜分画(PⅠ)及び,Pottorfの方法に従って調整した形質膜(PⅡ)及びミクロソーム(PⅢ)分画のCaで活性化されるATPaseに対するpropofol,pentobarbitalとthiopentalの作用を調べた.PⅠにはCaの濃度に依存して活性化されるATPaseが存在し1mM以上のCaでほぼ飽和した(Ca-ATPase活性).PⅠのCa-ATPase活性はpropofol濃度に依存して抑制され50%阻害濃度(Ki0.5)は0.25 mMであった.Propofol存在下でCa-ATPase活性のCa濃度依存性を調べると,存在するpropofol濃度に依存して最大活性とCaに対するKmは低下した.PⅡ及びPⅢには,ウェスタンブロッティング及び酵素学的性質からCa,Mg-ATPaseであるPMCA(plasma membrane Ca-ATPase)及びSERCA(sarcoendoplasmic reticulum Ca-ATPase)の存在が明らかになった.PⅡ 及びPⅢ のCa,Mg-ATPase活性はいずれも類似した濃度依存性でpropofol,pentobarbitalとthiopentalによって阻害され,そのKi0.5はそれぞれ0.35,3及び1.5 mMであった.本研究で調べたCa-ATPase及びCa,Mg-ATPase活性のpropofol,pentobarbitalとthiopentalによる活性阻害濃度は,同じ生体膜に存在する酵素であるNa,K-ATPase活性の阻害濃度と類似していた.以上の結果から,ラット脳に存在するCaで活性化されるATPase活性の静脈麻酔薬による阻害は特異的なものではなく,麻酔薬の生体膜を構成する脂質とタンパク質にに対する作用の結果として,ATPaseタンパク質の機能が影響を受け抑制されたものと推測した.

  2. 光線力学療法の歯科への応用

    長谷部, 晃; 柴田, 健一郎

  3. 在宅自立高齢者における口腔カンジダ菌の保菌状態に関する調査

    後藤, 隼; 山崎, 裕; 佐藤, 淳; 秦, 浩信; 大内, 学; 守屋, 信吾; 北川, 善政
    口腔カンジダ症はCandida albicansをはじめとするカンジダ菌の増殖による日和見感染症である.口腔カンジダ菌の保菌状態に関連する因子として,加齢,義歯,口腔乾燥,服用薬剤,糖尿病などが指摘されている.口腔カンジダ菌の保菌状態に関する従来の報告は,被験者数が少なく,対象年齢が広範すぎたり,また検討された因子が一部の関連因子に関するものが大部分であった.そこで本研究では65歳~74歳の前期高齢者のみを対象とし,口腔カンジダ菌の保菌率と,それに関連するさまざまな因子を検討した.余市町の在宅自立高齢者に対して2009年12月に実施した口腔健康調査の際に,口腔カンジダ菌の培養検査を施行し,診査時に口腔カンジダ症が疑われる所見を認めなかった382人を対象とした.被験者に対しては,事前に全身と口腔の健康に関する質問票を送付して記入してもらい,調査当日に持参させた.調査会場では歯や歯周組織の状態,欠損補綴物の種類,口腔清掃状態,口腔乾燥の有無などを診査した.カンジダ菌は舌背から採取した検体をクロモアガー培地で培養した.カンジダ菌検出の有無による2群間でアンケート調査と口腔内診査の結果を検討した.また,欠損補綴物ごとにカンジダ菌種を比較した.被験者全体の口腔カンジダ菌の検出率は64%,有床義歯使用者では74%だった.検出されたカンジダ菌の内訳は,C.albicansが56%,C.glabrataが31%だった.全身と口腔に関するさまざまな因子を検討したところ,検出率と有意に関連していたのは,年齢と客観的口腔乾燥の有無,有床義歯の有無の3つであった.欠損補綴物別の検出率は欠損補綴物なしが44%,橋義歯が51%,部分床義歯が71%,全部床義歯が79%で,有床義歯使用者では非使用者に比べ有意に検出率が高く,C.albicans+C.glabrataの混合菌種の割合が高くなった.単変量解析で有意差が認められた3項目に関して多変量解析を行ったところ,年齢(オッズ比1.7)と有床義歯の有無(オッズ比3.0)がカンジダ菌の検出に有意に関連する独立因子であった.本研究の結果から,健常な前期高齢者において有床義歯は,カンジダ菌の保菌と最も関連した因子であり,カンジダ菌叢の変化が認められた.

  4. ヒトアルカリ性ホスファターゼ・アイソザイムの阻害剤に対する感受性の相違

    飯岡, 拓馬; 出山, 義昭; 吉村, 善隆; 鈴木, 邦明
    ヒトアルカリ性ホスファターゼ(ALP)アイソザイムは臓器特異的な小腸型,胎盤型,胚細胞型と,臓器非特異的な骨型,肝臓型,腎臓型などに分類される.多くの動物種の臓器由来のALPでは,アイソザイムのタイプによってALP活性の阻害剤に対する反応性が異なることが報告されているが,ヒトALPでは報告が少ない.そこで4種のアイソザイムを用いて,ヒトの場合にも,遺伝子レベルでのアイソザイムの違いにより阻害剤に対する反応性の違いがあるのかと,反応性の違いが構造の安定性に関連するのかを明らかにすることを目的に研究を行った.活性はパラニトロフェニルリン酸(pNPP)を基質として測定した.ALP活性のpH依存性を調べたところ,骨型と小腸型は10.22,肝臓型は9.78,胎盤型は10.62で最大活性を示した.それぞれの至適pHにおけるALP活性の阻害剤濃度依存性を調べた.Tetramisole,levamisoleとL-homoarginine存在下で,4種のALP活性はいずれも阻害剤の濃度に依存して抑制されたが,胎盤型の阻害は最大でも20%以下であった.骨型と肝臓型は最大で90%以上阻害され,小腸型の阻害は50~70%であった.ビスホスホネートであるetidronate存在下でも胎盤型はほとんど阻害されず,肝臓型は濃度依存的に90%阻害された.一方,etidronateに対して小腸型は骨型に比べてより低濃度で阻害された.Etidronateを除いて,アイソザイムのタイプによって阻害剤に対する反応性は異なる傾向を示した.ALPはホモダイマーでありその界面に活性中心が存在する.そこで,タンパク質のサブユニットを解離させ構造に影響を与えるsodium dodecyl sulfate(SDS)を用いて,ALP活性の阻害剤濃度依存性に与える影響を調べた.その結果,骨型はSDS存在下でtidronateによる阻害が促進され,小腸型ではtetramisole,levamisoleとL-homoarginineによる阻害が低下したが,胎盤型ではSDS濃度を4%まで変化させても阻害剤への反応には変化がなかった.胎盤型ALPはホモダイマー間にS-S結合を持つと報告されており,そのタンパク質構造の安定性の高いことが本研究結果からも示唆された.以上の結果は,ヒトALPにおいてもアイソザイムのタイプによって阻害剤に対する反応性が異なることと,胎盤型ALPの阻害剤に対する反応性の低さに構造の安定性が関与する可能性があることが示唆された.

  5. アナターゼ型二酸化チタンが光処理機能化と骨髄由来間葉系幹細胞親和性に及ぼす影響

    坂田, 美幸
    チタンインプラントが生体内で機能圧を負担するためには,オッセオインテグレーションの成立が必須である.表面微細形状は骨形成に影響を与える重要な表面特性であり,一般的にrough surfaceは,smooth surfaceと比較して早期にチタンインプラント表面に骨を形成するとの報告が多く,広く普及している.また,紫外線(UV)照射により,チタンの骨芽細胞親和性および骨親和性が向上することが報告されており,このような効果の一因として,光触媒作用が考えられている.そこで,アナターゼ型二酸化チタン結晶を含む被膜により光触媒活性を高めた新規チタン表面を作製し,その表面特性および間葉系幹細胞に対する影響を調べた.鏡面研磨チタン(Pol),酸処理チタン(AE)およびAEにアナターゼ被膜を形成したチタン(An)を作製し,それぞれに対して暗所保管期間を設定した試料を準備して,表面構造の解析と光触媒活性を評価した.また,間葉系幹細胞を用いて,初期細胞接着を評価するとともに,リアルタイムPCR法にて細胞骨格関連遺伝子の発現を定量した.Anは試料作製直後から4週間超親水性を示した.ラマン分光法を用いてAn表面を分析し,アナターゼ型二酸化チタンが含まれていることを確認した.さらにメチレンブルー分解試験を行い,このアナターゼ型二酸化チタンには,高い光触媒活性があることを確認した.接着細胞数は,いずれの試料でも経時的に減少したが,AnはPol,AEと比べて接着細胞数が多く,経時的な減少率も小さかった.さらに,UV照射によりPol,AEでは試料作製直後と同程度まで細胞接着数が回復したのに対し,Anは試料作製直後と比較しておよそ30 %増加した.細胞骨格関連遺伝子の発現は経時的に減少したが,UV照射によりRas homolog gene family, member A(Rho A)ではおよそ40 %増加した.本研究から,アナターゼ型二酸化チタン結晶を含む被膜をチタン表面に形成することによって光処理機能化に伴い骨髄由来間葉系幹細胞(BMSC)に対する親和性が増強したことから,骨親和性の極めて高いチタンインプラント開発の可能性が示唆された.

  6. プラチナナノコロイド象牙質処理が4-META/MMA-TBBレジンのサーマルサイクリング負荷前後の接着に与える影響

    五十嵐, 豊; 付, 佳楽; 角田, 晋一; 田中, 享; 中沖, 靖子; 佐野, 英彦
    本研究は,4-META/MMA-TBBレジンのプラチナナノコロイド(CPN)処理をした象牙質に対するサーマルサイクリング(TC)試験前後での接着強さについて検討することを目的とした.0.5% クロラミンT水溶液に保存されていた18本の健全ヒト抜去智歯を歯冠中央部で切断し,健全な象牙質を露出させた後,#600の耐水研磨紙を用いて研磨したものを被着面とした.Control群として被着面を10% クエン酸3% 塩化第二鉄溶液(10-3溶液)でエッチングした.また,10% CPN群,100% CPN群として,被着面を10-3溶液でエッチングし,10%または100%のプラチナナノコロイド(アプト,東京)を塗布した.その後,全ての象牙質被着面にスーパーボンド(サンメディカル,滋賀)を用いてPMMAブロックを接着させた.試料は全て1日水中浸漬後に1mm2の棒状にした.さらに,これらを5℃および55℃の水中に各60秒間浸漬を1サイクルとするTC試験0回群,10,000回群,および20,000回群に分けて行った.TC後の試料は,クロスヘッドスピード1mm/minにて微小引っ張り接着強さを測定した.微小引張り接着強さの測定によって得られた測定値については,Games-Howell検定を用いて有意水準5%にて統計処理を行った.レジンと象牙質の接着界面はSEMとTEMを用いて観察した.Control群の微小引っ張り強さ(μTBS)は29.3MPa(TC 0回),36.6MPa(TC 10,000回),32.8MPa(TC 20,000回)であった.10% CPN群のμTBSは30.4MPa(TC 0回),40.3MPa(TC 10,000回),32.1MPa(TC 20,000回)であった.100% CPN群のμTBSは24.2MPa(TC 0回),12.0MPa(TC 10,000回),10.7MPa(TC 20,000回)であった.Control群と10% CPN群はTC試験前後で接着強さに有意差は認められなかった.100% CPN群の接着強さはTC試験後に有意に低下した.接着界面のSEM観察において100% CPN群ではTC試験後にControl群と10% CPN群と比べて短いレジンタグが観察された.接着界面のTEM観察では10% CPN群,および100% CPN群において,樹脂含浸層の上縁に細かい粒子状構造物の存在が認められた.プラチナナノコロイド表面処理した象牙質接着強さには濃度が影響していると考えられた.

  7. ラット頭頂骨骨膜下における rhBMP-2添加多孔性キトサン/ハイドロキシアパタイト複合体による骨形成

    原田, 尚樹; 柏崎, 晴彦; 赤澤, 敏之; 村田, 勝; 相沢, 智康; 出村, 誠; 田中, 順三; 飯塚, 正; 井上, 農夫男
    【背景・目的】ハイドロキシアパタイト(HAp)は生体親和性と骨伝導性に優れた生体材料であるが,その硬さと脆性のため,望む形状に成形することが困難である.それゆえ,HApの欠点である成形性を改善するHAp/高分子の新規複合材料の開発に多くの関心が集まっている.キトサンは甲殻類の外殻などに含まれる天然高分子で,その生体吸収性や高い熱安定性などの性質から生体材料として注目されている.我々はこれまでに,多孔性キトサン/HAp複合体を作製し,歯槽骨再生材料に適した柔軟性のある物性を持つことを報告してきた.本研究では,この複合体の骨形成蛋白質(rhBMP-2)担体としての有用性を評価する目的で,ラット頭頂骨骨膜下埋入実験を行い,骨形成過程と担体複合体の吸収変化を組織形態学的に検討した.【方法】共沈澱法とポローゲンリーチング法により多孔性キトサン/HAp複合体を作製し,5μg のrhBMP-2を添加した.rhBMP-2無添加の複合体を対照として,10週齢のSDラット頭頂骨骨膜下に埋入し,4,8週後に屠殺し,組織学的観察および形態計測を行った.【結果】rhBMP-2添加多孔性キトサン/HAp複合体では,埋入4,8週後に複合体の周辺部から中央部にかけて多数の細胞侵入および骨形成が認められた.対照群では骨形成はみられなかった.形態計測した結果,埋入4,8週後における複合体の占有率はrhBMP-2添加群では対照群に比べ有意に減少し(p<0.05),骨形成に伴う複合体の吸収が認められた.【考察・結論】成形性や操作性の高い多孔性キトサン/HAp複合体は,rhBMP-2の担体として優れた骨形成能と生体吸収性を有することから,複雑な形態を呈する骨欠損部における生体材料として有用であることが示唆された.

  8. 3次元有限要素法を用いたチタンインプラント周囲骨の応力解析 - インプラント体の直径と長径の違いが下顎骨の応力分布に与える影響 -

    太田, 貴之; 谷野, 之紀; 比嘉, 昌; 大畑, 昇
    【目的】デンタルインプラントは口腔機能の回復と審美的な改善の手段として用いられるが,インプラントに加わる咬合力は歯周靭帯を介在しないため直接周囲骨に伝達される.そのため組織学的な長期安定性を獲得するためには歯槽骨への適切な応力の分散が不可欠である.本研究は右側下顎骨の第一大臼歯相当部に埋入したインプラント体の直径と長径の違いによる応力分布の状態を比較検討し,さらにインプラント体埋入後に発生する頚部皮質骨の吸収が応力分布に与える影響を調べるため,有限要素法を用いて解析した.【方法】右側下顎第一大臼歯部に直径と長径の異なる12種類のインプラント体を埋入した3次元有限要素モデルを作製し,垂直方向250N,水平方向20Nの2つの条件下で有限要素プログラム(ANSYS10.0, ANSYS, Inc.USA)を用いて解析を行った.次に3次元有限要素モデルを簡略化し,直径と長径の異なる6種類のインプラント体を埋入し,インプラント体頚部の皮質骨をカップ状に吸収させて解析を行った.【結果】全モデルにおいてインプラント周囲骨の最大応力発生部位はインプラント体周囲の皮質骨表層部であり,長径を長くすることよりも,直径を太くすることが皮質骨に発生する最大応力値の減少に効果的であった.骨吸収モデルにおいては,骨吸収が進むと,皮質骨に発生する最大応力値は,垂直荷重時では一度減少した後,増加する傾向にあり,水平荷重時では,漸次増加する傾向にあった.また骨吸収が進むと,垂直荷重時,水平荷重時ともに海綿骨の応力値は増加した.【結論】インプラント体の長径を長くするより,直径を太くする方が皮質骨の応力集中を減少させる効果が大きかった.特に水平方向荷重時にその影響は顕著に表れた.インプラント体頚部に皮質骨吸収がカップ状に発生すると,垂直荷重時,水平荷重時ともに初期の段階では応力が急激に増加することはなかったが,骨吸収が進行すると応力が急激に増加した.

  9. Mechanism for propofol inhibition of Na+, K+-ATPase activity in rat brain

    Hase, Yuri; Deyama, Yoshiaki; Yoshimura, Yoshitaka; Suzuki, Kuniaki; Fukushima, Kazuaki
    Propofol is one of the most widely used intravenous anesthetics, however the mechanism of the anesthetic effect is not fully understood. Na+,K+-ATPase is an enzyme present in all animal cell membranes and plays essential roles for the maintenance of neuronal excitability. There is a report of propofol inhibition of Na+,K+-ATPase activity, but the mechanism is not clearly established. To study the mechanism for propofol inhibition of Na+,K+-ATPase purified from whole brains of rats, the effects of propofol on Na+,K+-ATPase activity, Na+-ATPase, and K+-pNPPase activities, which are partial reactions of Na+,K+-ATPase were examined. Na+,K+-ATPase and Na+-ATPase activities decreased depending on the...

  10. 糖尿病ラットにおける矯正力による歯槽骨改造現象に関する研究

    関, 淳也; 佐藤, 嘉晃; 飯田, 順一郎
    近年,歯科矯正治療を希望する年齢層が高まっており,生活習慣病を有する年齢層の受診も少なくない.これに伴い糖尿病予備軍に矯正治療を行う機会も増加していると考えられるが,インスリン欠乏や高血糖などの糖尿病の症状が矯正治療に与える影響に関しては不明な点が多い.本研究では,ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットを用いて2種類の持続力を加え,歯周組織の変化を評価することにより,糖尿病の条件下における適切な矯正力について検討した.実験動物には,10週齢のWistar系雄性ラット20匹を用い,それぞれ非糖尿病群と糖尿病群に分けた.歯の移動にはNiTiコイルスプリングを用い,荷重条件をそれぞれの群で6gと13gの2種に分けた.また,左側に荷重負荷を施し右側は対照とした.4群5匹ずつの上顎切歯を固定源として左側第一臼歯の近心移動を7日間行った.なお,糖尿病群の歯の移動はストレプトゾトシンによる糖尿病誘発から2日後に開始した.実験終了後,上顎骨を切り出し,EDTAによる脱灰後,通法に従いパラフィンに包埋し咬合平面に平行に厚さ5μmの連続切片を作製し,HE染色を施した.第一臼歯の髄床底から根尖側寄り400μmの切片を起点とし,根尖側方向に50μm間隔で,400μm~550μm,650μm~800μmまでの切片8枚を選択し,光学顕微鏡的観察を行った.また,骨リモデリングの定量解析のため,各切片の第一臼歯歯根の歯髄腔の中心点を結んだ5角形を設定した.この5角形から歯根部分を除いた面積を規準とし,中に分布する骨面積の割合を計測し評価対象とした.結果は以下に示す通りである.⑴400μm~550μmの範囲では,糖尿病13g群は,非糖尿病6g群,非糖尿病13g群に対して,糖尿病6g群は非糖尿病6g群に対して骨面積の割合が有意に小さかった.⑵650μm~800μmの範囲では,糖尿病13g群は,非糖尿病6g群,非糖尿病13g群,糖尿病6g群に対して有意に小さかった.以上より,糖尿病患者に対する荷重条件としては弱い力が望ましい可能性がある.

  11. 根管充填法の違いが根尖孔の大きい根管の封鎖性に及ぼす影響

    三上, 大輔; 菅谷, 勉; 川村, 直人; 川浪, 雅光
    接着性シーラーであるスーパーボンド根充シーラー(SBS)を,通常の根管に用いた根管充填の封鎖性の報告は多いが,根尖孔が大きく開大した根管でSBSの封鎖性を他の方法と比較した研究はない.本研究ではまず,SBSの硬化時の環境が封鎖性に及ぼす影響を検討した.厚さ1mmに切断した歯根の根管を,直径1.3mmの円形に形成し,SBSを填入,根管上部を開放して空気中で重合したものをAir群,アルジネート印象材で覆って重合したものをAN群として,色素侵入試験を行うとともにSEMで観察した.その結果,AN群はAir群に比較して有意に色素侵入が少なく,SEM観察ではAir群は象牙質とSBSの界面に間隙がみられ,硬化体表面には気泡が多く認められたことから,SBSの封鎖性を評価するためには,根尖孔をアルジネート印象材で被覆してモノマーの揮発を抑制して実験することが必要と考えられた.その結果をもとに,根尖孔が大きく開大した根管にSBSを用いた場合の封鎖性を,側方加圧充填および垂直加圧充填と比較した.ヒト抜去歯30本を用い,根尖孔を楕円形に開大させて次の3群に分け,次の方法で根管充填した.SBS群:SBSを用いた単一ポイント法,LC群:キャナルス®Nを用いた側方加圧充填法,Ob群:ObturaⅡを用いた垂直加圧充填法にて根管充填した.封鎖性を色素侵入試験により評価し,さらにSEMで観察した.その結果,SBS群はLC群とOb群に比較して有意に色素侵入が少なく,SEMでもセメント質,象牙質とSBSの界面に間隙は見られなかった.本研究の結果から,根尖孔が開大した根管では,側方加圧充填法や垂直加圧充填法よりSBSを用いた単一ポイント法が有効である可能性が示唆された.

  12. 炭酸カルシウムが4-META/MMA-TBBレジン上への骨形成に与える影響

    逸見, 優; 菅谷, 勉; 中塚, 愛; 川浪, 雅光
    4-META/MMA-TBBレジンは優れた封鎖性と生体親和性により,歯根破折の接着や穿孔部の封鎖などに用いられているが,レジン上に硬組織を形成させることはできていない.そこで表面に硬組織形成が可能なレジンを開発するために,4-META/MMA-TBBレジンに炭酸カルシウム顆粒を添加して骨髄腔内に移植し,レジン表面への骨の形成に及ぼす効果を評価した.4-META/MMA-TBBレジンのポリマー粉末に,0,30,60%の重量比で粒径5~10μmの炭酸カルシウム顆粒を混合し,直径1mmの円柱状に硬化後,長さ5mmに破断して移植試料とした.10週齢ウィスター雄性ラットの左右大腿骨に,直径1mmの大きさで骨髄腔に穿孔し,試料底部が骨髄腔内に達するように試料を移植した.術後2,8週で大腿骨を採取,脱灰薄切標本を作製してH-E染色し,試料底部の骨形成状態を光学顕微鏡で観察,骨形成率,骨接触率等を計測した.さらに移植8週後の標本の一部は,試料底部と新生骨との界面を走査型電子顕微鏡で観察した.2週後,すべての群で試料全体を取り囲むように新生骨が形成されていた.0%群と30%群では試料と新生骨の間に軟組織が厚く介在していたのに対し,60%群では1~数層の細胞が見られたのみであった.8週後,3群とも試料と骨は近接し,0%群では直接接している部分はなかったが,30%群と60%群では試料と骨が直接接している部位がみられた.2週後の試料と骨の接触率は,0%群が0%,30%群が0%,60%群が0.6±1.5%で3群間に有意差は認められなかった.8週後はそれぞれ0%,6.6±6.5%,18.3±8.9%で60%群は0%群に対して有意に高い値を示した.SEM観察では,術後8週の60%群で,レジンと新生骨との間に間隙が認められない部分も観察された.60%群では光学顕微鏡観察で有意に骨接触率が高かったこと,およびSEM観察でレジンと骨とが間隙なく結合している部分が認められたことから,4-META/MMA-TBBレジンに炭酸カルシウムを添加すると,レジンと骨との直接接触が高まり,骨との結合を促進させる可能性が示唆された.

  13. 乳歯列反対咬合治療の効果と予後に関する縦断的研究

    種市, 梨紗
    日常臨床のなかで乳歯列期の反対咬合に触れる機会は多く,また矯正治療の一般化に伴い,早期より治療を希望する例に多く遭遇する.旧来より,乳歯列期からの早期治療には様々な見解が示され多くの調査・研究が行われてきた.乳歯列期の反対咬合は,健全な顎口腔系の成長発育を促す意味で早期に改善されることが望ましいと考えられる.しかしながら,早期の治療で最も難しいとされているのは成長の予測である.早期の治療で良好な結果を得たものが,成長期を経ての後戻りや下顎骨の過成長による再度の矯正治療ひいては外科矯正の適応になる症例に出会うことも少なくない.現在,矯正治療の開始時期に一定した見解が示されていないのは,治療後どのような経過を辿って永久歯列に至るのかという成長の予測が難しい事にあると考えられる.本研究は当院小児・障害者歯科外来を受診し,乳歯列反対咬合の治療を行なった患児30名(男児14名,女児16名)を対象とし,治療前後の歯列模型および側面頭部エックス線規格写真の各分析項目に加えて,乳歯列期で測定したKix indexが治療の長期的見通しを予測する初診時診断の指標として利用可能かを検討した.その結果,顔面骨格の変形度(SNP+Go)およびKix indexが正常範囲から外れる程,乳歯列期の反対咬合治療において被蓋が改善された後の再治療が多いことが示され,長期的に治療が必要かの指標になり得ることが推察された.本研究より,初診時の口腔内状態,歯列模型や側面頭部エックス線規格写真の分析および医療面接による聞き取り調査のみならず,良好な永久歯列獲得までの成長の各段階間の変化量を総合的に把握することが治療の可否や治療後の経過を評価する為に必要であると示唆された.

  14. Bone-Orchestrating Cells, Osteocytes

    Hongo, Hiromi; Hasegawa, Tomoka; Sasaki, Muneteru; Suzuki, Reiko; Masuki, Hideo; Yamada, Tamaki; Shimoji, Shinji; Kawanami, Masamitsu; Yamamoto, Tsuneyuki; Amizuka, Norio
    Osteocytes build up functional syncytia, i.e., the osteocytic lacunar-canalicular system(OLCS). The osteocytes are interconnected through gap junctions between their cytoplasmic processes, which pass through narrow passageways referred to as osteocytic canaliculi. There are two possible ways, in which molecules can be transported throughout the OLCS: via the cytoplasmic processes and their gap junctions, and via the pericellular space in the osteocytic canaliculi. Transport of minerals and small molecules through a spatially well-organized OLCS appears to be pivotal for bone mineral homeostasis and bone remodeling control. Recently, osteocyte-derived molecules -- sclerostin, dentin matrix protein-1, fibroblast growth factor 23(FGF23)-- have been put...

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